娘が「昼寝すると夜寝れないのはなんで?」
と聴いてきた。
「そう思ってるからそうなる」
そう答えた。
昔、中村天風という人がいた。
日露戦争でスパイとして活動したり、医者だったりした人。
その天風が当時不治の病と言われていた結核にかかる。
治す方法を探すため世界中を旅するが、なかなか見つからない。
諦めかけていたころインドのヨガの聖人カリアッパ師に出会う。
カリアッパ師に弟子入りするが、あるとき師にナイフで切りつけられる。
しかもそのナイフは犬を切りつけたナイフ。
医者である天風は
「破傷風になる」
と確信したらしい。
実際そのとおり破傷風になり、このまま死ぬんだろうと思ったとき、
カリアッパ師が現れ、天風に傷の治った犬を見せる。
以下カリアッパ師と天風のやりとり。
カリアッパ師「なぜ犬が治っておまえは治らないんだ?」
天風「そちらは犬ですから」
カリアッパ師「じゃあ犬と人間のどっちが高等なんだ」
天風「人間です」
カリアッパ師「高等な人間が治らないでなんで犬が治るんだ?」
カリアッパ師「犬は治ることを信じてただ傷を舐めていた」
カリアッパ師「だがおまえはきっと破傷風になると思っていた」
カリアッパ師「だからそうなった」
カリアッパ師「人は自分の思った通りになるのだ」
みたいなやりとりがあった。
そのとき天風は破傷風は自分の心が招いたことを悟った。
「人は自分の思った通りになる」
その後、破傷風も結核も治った。
歳だから体が動かない。
太りやすい体質だから。
最近疲れやすい。
油物を食べると胃がもたれる。
私にはできない。
そう思っていればその通りになるってこと。
実際、私自身、こういう観念を
「本当にそうなんだろうか?」
「思い込んでいただけなのかもしれない」
と疑ってみたら、そうじゃなくなった。
もしその観念が自分にとって不快ならば、騙されたと思ってまずやってみることが大事ですよ。
その小さな一歩がやがてより良い人生を歩む一歩になる。