今にいるとはどういうことか?
それは、意識が過去や未来に行かないようにすること。
例えばボーッと空を眺めていたとする。
雲一つない青空。
「きれいな空だな。なんだか気持ちがほっこりする。」
そんな風に今目の前にあることを感じる。
それが今にいるということ。
でも、そのうち、
「そういえば昨日は雨が凄かったな」
「そのせいで電車が遅れて大変だった」
「約束の時間に遅れて、酷く怒られたな」
「あんなふうに怒らなくてもいいのに。天候なんて自分でどうにかできないんだから」
「アイツはいつも私にダメ出しするんだよね」
「あ~ムカツク」
こんな感じで意識は過去に行ってしまう。
さらに、
「ムカツクと言えば、明日の取引先との打ち合わせ、嫌な部長と一緒だった」
「なんかあの人と合わないんだよな」
「電車での移動中気まずいし」
「打合せ中止にならないかな?」
「それとも誰か代わりに行ってくれないかな?」
今度は未来へ意識が行ってしまう。
そうやって、過去へ行ったり未来に行ったりの繰り返し。今にいる時間なんてほとんどない。
なぜ今にいるのがいいのか?
それは、悩みごとから解放されるから。
なぜ解放されるのかというと、悩みごとというのは過去や未来のことだから。
「あの人と上手くいかない」
「ダイエット中なのに食べ過ぎた」
これは過去のことだし、
「病気だったらどうしよう」
「今月のカードの支払いが間に合わないかもしれない」
これは未来のこと。
つまり、意識が今にあれば、悩みごとはなくなる。
「そうなのかな?」と思って実際にやってみないとわからない。
やってみるとわかるけど、今にいる瞬間は、ものすごく気持ちが軽くなって、ラクになる。
スポーツやゲームなど、自分の好きなことをやっているときに、頭の中が空っぽになるような軽さを感じたことはないだろうか?
それが今にいるということ。その瞬間は過去未来ではなく、間違いなく今にいる。
今目の前にあることだけを感じている状態。
だからその瞬間は悩みごとがない。
だけれど、スポーツやゲームが楽しめないとき、それは、好きなことをしてるにも関わらず、意識が過去や未来にいっているから。
だから、好きなことをするのは、今にいるきっかけでしかない。
生活の中で今にいる癖をつける
じゃあ、今にいるためにはどうすればいいか?
まずは、「今にいないということに気づくこと」
休憩中、移動中などの隙間時間でいいから、
「私は今にいるかな?」
そうやって自分に問いかけてみる。
そうすれば、意識が昨日にいっているのか、明日にいっているのかに気づくことができる。
その瞬間は意識は今にある。その状態を少しずつでいいから長くしていく。
はじめのうちは、数秒も経たないうちに過去や未来に引き戻されるだろう。
でも、やっていくうちに、数十秒、数分と時間が伸びてくるし、今にいれる回数が増えてくる。
隙間時間で慣れてきたら、何かやっているときに、今やっていることだけに意識を向けるようにする。
家事、スポーツ、音楽、などをやりながら、今にいる時間を増やす。
そうやって今にいる時間が増えるにつれて、悩む回数も減り、心の重さが軽くなって、ポジティブな心になるし、体にも良い影響がでてくる。
過去や未来のことを考えるのはいけないこと?
いやそうじゃない。
過去を振り返ったり、未来の予定を立てたりすることはあるだろう。
だけど、それは必要なときに考えればいい。
過去を振り返ったときに、嫌なできごとを思い出して抜け出せなくなったり、未来の予定を立てているときに、いらぬ心配ごとを膨らませ過ぎてしまったり。
それが楽しければまだいいのだけど、大部分は辛い妄想となる。
だから、過去や未来にどっぷりはまらないように心掛けること。
それが今にいることであり、心身ともにパワーが漲っている状態だから。
氣分が上がらない状態が続いたり、体の調子がよくなかったり、そんなときは、今にいる努力をしてみてはどうでしょうか?
なんだか懐かしい子供の時のような軽さが戻ってきますよ。