瞑想をやってみたけれど思考がどんどん湧いてきてなかなか無になれない。
私もはじめはそうだった。
呼吸に意識を向けるのがいいと言われ、試してみた。
息を吸う音、吐く音、鼻から空気が入ってくる感覚、肺が膨らむ感覚などに意識がいく。確かにそのときは頭の中に思考はない。
だけど、数分もしないうちに慣れてきて、呼吸をしながら、思考が生まれる。
そして思考は連鎖していく。
「今日のお昼ごはん何食べようかな」
「昨日はカレーだったからパスタかな」
「そういえば新規オープンした店の明太子パスタ美味しいって評判だったな」
「あっでも今月あまりお金がないだった」
「給料日まであと3日かぁ。今日はコンビニのおにぎりで我慢しよう」
「やべっ。めっちゃ考え事してる」
「呼吸に集中。呼吸に集中」
スーハー、スーハー
「これで本当に無になれるのかな?」
「そもそも無になったからって何になるんだろう?」
「やるだけ無駄なんじゃないかな?」
「頭がすっきりするっていうけど、逆に疲れるような気がするし」
「でもまだはじめたばかりだし3日くらいは続けてみようかな」
「やべっ。また考え事してる」
このような感じで、たとえ何かに集中しても、思考はその隙間を縫ってどんどん進出してくる。頭は何も考えていないこと、無であることを嫌うから。
思考はいまかいまかと進出の機をうかがっている。
ではどうすればいいか?
それは頭を慣れさせないこと。
呼吸に意識を向けることに慣れてしまうと、すきが生まれて思考が湧いてくる。
だったらいくつかの方法をローテーションさせればいい。
私がよくやるのは、音に意識を向ける方法。
静けさの中のサーッという音、外で鳴ってる車の音、隣の家の生活音、今鳴っている音に意識を向ける。そうすると思考が湧きにくくなる。
あとは、自分の体に意識を向ける方法。
頭、目、耳、鼻、口、手、足、胸、指先、心臓、胃、お腹、尻など、順番に意識を向ける。
各パーツの感触を感じると思考が湧きにくくなる。
呼吸を意識→音を意識→体を意識→呼吸を意識
こんな感じで意識を集中させる方法をローテーションさせる。
思考が湧いてきたと気づいたら、次の方法、また思考が湧いたら次、というように。
大事なのは思考が湧いたことに気づくこと。
思考に気づけば、一度思考はストップして、次の方法にシフトチェンジできる。
いつのまにか思考にどっぷり浸かってしまい、気づいたら長い時間経っていた、なんてことがある。そうすると瞑想をやることで疲れてしまうし、苦痛になってしまう。
そうならないために、いくつかの方法をローテーションさせて思考が湧かないようにする。
瞑想を楽しく続けるために効果的な方法なのでお試しあれ。